釣りの後に洗うべきもの、最終章は髪です
全部洗ったのに、髪だけ忘れていませんか
釣りから帰ったら、リールを真水で流して、タックルを片付けて、クーラーボックスを洗って、服を洗濯機に入れて、人によっては車も洗います。それぞれの記事は書きました。
でも髪は普通のシャンプーで終わらせていませんか。
潮風と紫外線にさらされた髪は、リールやクーラー以上にダメージを受けています。海に行く頻度が高いほど、髪は静かに痛んでいきます。「最近髪のまとまりが悪い」「カラーの抜けが早い」「毛先がパサつく」——心当たりがあったら、釣り帰りの髪ケアを見直す時です。
この記事は釣りに行く方、特に海に通う頻度が高い方の髪のケアの話です。
海で髪は何にやられているか
海辺で髪がダメージを受ける要因は3つあります。
塩分
海水と潮風に含まれる塩分が髪に付着します。髪は本来弱酸性ですが、海水は弱アルカリ性なので、塩分が付着すると髪のpHバランスが崩れます。アルカリに傾いた髪はキューティクルが開き、内部の水分とタンパク質が流出しやすくなります。
「海から帰った日の髪がギシギシする」のはこのキューティクルが開いた状態です。
紫外線
紫外線はキューティクルを破壊し、髪のメラニンとタンパク質構造を変化させます。海辺は紫外線量が陸上より多く、しかも上下から照り返しを受けます。帽子を被っていても分け目は焼けます。UV完全防御ガイドで書いた通り、釣り場の紫外線は想像以上です。
摩擦
風で髪が舞い、帽子で押さえ、タオルで拭く——釣り場で髪はかなりの摩擦を受けています。特に濡れた状態のキューティクルが開いた髪は摩擦に弱く、ゴシゴシ拭くだけで枝毛が増えます。
3つが同時に襲ってくる釣り場は、髪にとっても過酷な環境です。
釣り場で最低限やっておくこと
帰宅後のケアの前に、釣り場でできる予防があります。
髪用の日焼け止めスプレーをつけてから家を出る
肌用の日焼け止めとは別に、髪と頭皮にUVスプレーを使ってください。市販のヘア用UVスプレーが各社から出ています。釣行前に頭頂部と分け目に重点的にスプレーするだけで、紫外線ダメージがかなり減ります。
洗い流さないトリートメントをつけてから出かける
オイルやミルクタイプのトリートメントを毛先までつけておくと、髪の表面に保護膜ができて塩分と紫外線が直接届きにくくなります。
髪を結ぶかまとめる
長い髪は風で舞います。舞うたびに摩擦が発生して、ダメージが蓄積します。お団子か低めのポニーテール、ヘアバンドを使って動かないようにしておくと釣り中の摩擦が大幅に減ります。エギングでシャクリ続けるときも、髪が顔にかからない方が集中できます。
帽子を被る
帽子は紫外線対策の基本ですが、髪を直接の日射から守る役割もあります。帽子・サングラスの記事で書いたUVカット機能つきの帽子を選んでください。
帰宅後にやること:最初の30分が勝負
釣り場から帰ったら、できるだけ早く髪を洗ってください。塩分が乾いて結晶化する前に流すのが理想です。
① まずぬるま湯で塩分を流す
シャンプーをいきなりつける前に、35〜38℃のぬるま湯で3〜5分かけて髪全体を流してください。この段階で塩分の大半が落ちます。熱いお湯は使わないこと。キューティクルが開いている髪に熱湯をかけると、さらにダメージが進みます。
② 弱酸性のシャンプーで二度洗い
アルカリに傾いた髪を中和するために、弱酸性のシャンプーを使ってください。アミノ酸系・弱酸性と表記された製品が向いています。
一度目のシャンプーで塩分と紫外線を浴びた表面の汚れを落とし、二度目で頭皮を丁寧に洗う。指の腹で優しくマッサージするように洗ってください。爪を立てたりゴシゴシしたりは厳禁です。
③ トリートメントを必ずつける
シャンプー後はコンディショナーではなくトリートメントを使ってください。ダメージ補修成分が入ったタイプを毛先から中間に向けてつけて、3〜5分置きます。
時間がある日はヘアパックや集中トリートメントを使うとさらに効果があります。週1〜2回のスペシャルケアとして取り入れてください。
④ 冷水で仕上げる
最後にぬるま湯ですすいだ後、冷水で軽く流すとキューティクルが閉じて髪にツヤが戻ります。地味ですが効きます。
⑤ タオルドライはゴシゴシしない
タオルで挟んで押さえるように水分を取ってください。ゴシゴシ拭くと濡れたキューティクルがさらに傷みます。マイクロファイバーのタオルだと吸水力が高く、優しく水分を取れます。
⑥ 洗い流さないトリートメントをつけて、すぐに乾かす
タオルドライの後、洗い流さないトリートメントを毛先につけてから、ドライヤーで根本から乾かしてください。
自然乾燥は最悪です。濡れた髪のキューティクルは開いたままで、長時間その状態でいるとダメージが進行します。ドライヤーの熱が気になる方も、自然乾燥より低温ドライヤーで早く乾かす方が髪にいいです。
週末のスペシャルケア
毎週のように海に行く方は、週末に集中ケアを入れてください。
ヘアマスクを30分つけてからシャンプー、または洗髪後に5〜10分のヘアパックでダメージ補修。プロテイン系(タンパク質補給)と保湿系を交互に使い分けると、髪の弾力と潤いの両方が戻ります。
サロンでのトリートメントも有効です。月1回でいいので、信頼できる美容師さんに「海によく行くんですけど」と相談してメニューを組んでもらうと、家でのケアでは届かない補修が期待できます。釣り好きの方は美容師さんに相談する内容として珍しいかもしれませんが、釣りに行く頻度を伝えると的確な提案が返ってきます。
ヘアカラーをしている方への注意
ブリーチやヘアカラーをしている髪は、もともとキューティクルがダメージを受けています。そこに海の塩分と紫外線が加わると、色落ちが急激に進みます。
「カラーをしたばかりなのにすぐ抜ける」「色がくすむ」と感じている方は、釣り後のケアを徹底することで持ちが変わります。カラー専用のシャンプーとトリートメントを使うのも有効です。
カラーをした直後(1週間以内)の海釣りは可能なら避けてください。色素が定着していない状態で海水と紫外線にさらすと、色落ちが激しくなります。

葵ちゃんのまとめ
本記事は一般的なヘアケアの情報をもとにしています。髪質や頭皮の状態によって最適なケア方法は異なります。深刻なダメージや頭皮トラブルが続く場合は、皮膚科または美容師にご相談ください。
わたしは青のインナーカラーを入れているので、髪のケアは結構真面目にやっています。エギングは早朝か夕方のことが多いので紫外線ダメージは多少抑えられますが、ナイトエギングでも潮風のダメージは普通に受けています。
エギングから帰ったらまずぬるま湯で塩分を流して、弱酸性のシャンプーで丁寧に洗って、トリートメントを3分置いて、洗い流さないトリートメントをつけてから乾かす——このルーティンを崩さないようにしています。
釣り人の生活ケア記事はリール・タックル・服・車・手・肌と書いてきましたが、髪は最後まで残っていた領域です。同じ理屈で、同じ手順で、同じ「使ったら洗う・洗ったら整える」が大事です。
「最近髪のまとまりが悪い」と感じている方は、海に行く頻度と帰宅後のケアを見直してみてください。釣りを続けながらきれいな髪を保つことは、ケアの優先順位を変えるだけで十分に可能です。
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