虫エサNGにもいろいろある|苦手の種類を整理しよう

2. 「虫エサNG」にもいろいろある

見るのが無理なのか、触るのが無理なのかで、始め方はかなり変わります

「虫エサが苦手」とひとことで言っても、実は中身はかなり違います。

ここを雑にまとめてしまうと、解決できるはずのことまで
「じゃあ無理だね」
で終わってしまいます。

でも店で話を聞いていると、実際にはこんなふうに分かれます。

  • 見るのも無理
  • 触るのが無理
  • 針につけるのが無理
  • 虫っぽい見た目が無理
  • においが無理
  • 自分では扱えないけど、付いていれば平気
  • 虫は無理だけど、オキアミや練りエサなら平気
  • エサそのものより、魚のぬめりや針外しの方が苦手

つまり、「虫エサが苦手」イコール全部同じではないんです。

ここをちゃんと分けて考えるだけで、
最初の一回の組み立て方はかなり変わります。


まずは、自分がどこまで苦手なのかを知っておく

本人が釣りに興味を持っているなら、最初にやるべきなのは
「頑張って慣れよう」とすることではありません。

まずは、何がどのくらい無理なのかを知ることです。

たとえば、こんな感じです。

1. 見るのも無理

  • 写真でもちょっとつらい
  • ケースに入っていても嫌
  • 釣り場にあるだけで気になる

このタイプは、最初から虫エサを使わない釣りを選んだ方がいいです。
「触らなければいい」では済まないことが多いです。

2. 見るのは平気。でも触るのは無理

  • 見るだけならなんとか
  • 誰かが付けるのは見られる
  • でも自分では絶対に触れない

このタイプなら、同行者が全部準備する前提で成立することがあります。
つまり、虫エサを使うかどうかより、本人に何をさせるかの設計が大事になります。

3. 針につけるのが無理

  • 虫そのものより、動く状態で持つのが無理
  • 針に刺すのが怖い
  • 手元で暴れる感じが嫌

このタイプはかなり多いです。
この場合、付けエサ作業だけを完全に分担するとだいぶ楽になります。

4. 虫は嫌だけど、他のエサなら平気

  • オキアミは平気
  • 練りエサなら平気
  • 加工エサなら触れる

ここまで分かると、かなり選択肢が増えます。
「虫が無理 = エサ釣り全部ダメ」ではないことが多いです。


一緒に行く側が一番やってはいけないこと

虫エサが苦手な相手と行く人が、最初にやりがちで、しかも一番よくないのがこれです。

苦手の中身を聞かずに、「まあ虫エサが無理なんだな」で雑にまとめること

これ、本当にもったいないです。

たとえば相手が
「触るのだけ無理」
なのに、最初から
「じゃあエサ釣り全部なしだね」
と決めてしまうと、選べたはずの釣り方まで消えます。

逆に、
「見るのも無理」
なのに
「俺が付けるから大丈夫」
で押すのも雑です。

つまり大事なのは、相手の苦手を軽く扱わないことです。

聞き方としては、深刻にする必要はありません。
でも、軽くこのくらいは聞いた方がいいです。

  • 虫エサって、見るのも無理?
  • 触るのが一番無理?
  • 虫じゃなければ平気そう?
  • 付いてるのを見るのは大丈夫?
  • 魚を触る方はどう?

これだけでも、だいぶ変わります。


虫エサが苦手な人は、「虫だけ」が問題とは限らない

ここも大事です。

実際には、虫エサが苦手な人って、同時にこんなことも苦手なことがあります。

  • 魚のぬめり
  • におい
  • コマセの汚れ
  • 針を外す瞬間
  • バケツの中で魚が跳ねること
  • 手が汚れること
  • 指先に何か付く感じ

つまり、問題は「虫だけ」じゃなくて、
“生き物っぽさ”や“生っぽさ”全体が苦手なこともあるんです。

ここを見落として、
「虫だけ避けたから大丈夫でしょ」
と考えると、現地で別のところでつまずきやすいです。

たとえば、虫エサなしのサビキでも、

  • コマセが嫌
  • 魚を触るのが嫌
  • 針外しが怖い

なら、そこに配慮が必要です。

だから店長としては、
苦手ポイントは虫エサだけで終わらせず、“どこで気持ち悪さや怖さが出るか”まで見る
ことを勧めます。


本人としても、「何が平気か」を知っておくと楽になる

苦手って、「無理なもの」ばかり考えがちです。
でも、実際には
平気なものを見つける方がずっと役に立ちます。

たとえば、

  • 虫は無理だけど、魚は平気
  • 魚は無理だけど、海辺で竿を出すのは楽しそう
  • 触れないけど、見るのは大丈夫
  • エサは無理だけど、ルアーっぽいものならやれそう
  • 生きエサは無理だけど、加工エサなら平気

こういう「できる側」を見つけると、
最初の一回の設計がかなりしやすくなります。

苦手をゼロにする必要はありません。
むしろ最初は、

「これなら無理なく参加できそう」

というラインを見つける方が大事です。


店長がよく見る「もったいない勘違い」

ここで、よくある勘違いをいくつか言っておきます。

「虫エサが無理なら、釣りには向いていない」

違います。
入口の選び方が大事なだけです。

「虫が無理なら、最初から全部ルアーでいい」

それも雑です。
ルアーはルアーで、難しさや待ち時間や退屈さが出ることがあります。

「俺が全部やるから大丈夫」

それで成立する場合もあります。
でも相手が“見るのも無理”なら、それでもきついことがあります。

「一回やれば慣れる」

人によります。
しかも初回でそこを試す必要はありません。

こういう雑なまとめ方をしないだけで、かなり違います。


ここで大事なのは、克服ではなく「設計」です

この章で一番言いたいのはここです。

虫エサが苦手な人に必要なのは、根性ではありません。
必要なのは、その苦手を前提にした設計です。

  • 何を使うか
  • 何を使わないか
  • 何を本人にやってもらうか
  • 何を同行者がやるか
  • 何を最初から避けるか

これを少し考えるだけで、
「無理だと思っていた釣り」が、
「これならやれそうな釣り」になります。

だから、苦手を雑に丸めない。
ここがとても大事です。


この章で覚えてほしいこと

この章のポイントはシンプルです。

  • 虫エサNGにも種類がある
  • 見るのが無理なのか、触るのが無理なのかで解決法は違う
  • 虫だけでなく、におい・ぬめり・汚れ・針外しも苦手ポイントになりうる
  • 無理なものを減らすより、「平気なもの」を見つける方が大事
  • 必要なのは克服ではなく、苦手を前提にした設計

ここまで分かると、
「じゃあ実際、どんな始め方なら無理がないのか」
が見えてきます。


次は

次の章では、
「無理に慣れようとしないのが店長の基本」
という話をします。

なぜ初回で克服を目指さない方がいいのか。
なぜ「ちょっと我慢すれば」が危ないのか。
本人にも、誘う側にも効く話を、店長目線で整理していきます。