釣り人が知っておきたいマリンスポーツの話|SUP(スタンドアップパドル)編

最近、堤防や海岸で見かけることが増えました

ここ数年、海や湾内で板の上に立ってパドルで漕いでいる人をよく見かけるようになりました。
サーフボードより幅広い板に直立して、カヌーのような長いパドルを使って進んでいる。
あれがSUP(スタンドアップパドル)、正式名称はスタンドアップパドルボードです。

釣り場の近くを通ったり、堤防の際をゆっくり漕いでいたり、
ときには釣り糸が届く場所に入ってくることもあります。


SUPとは何か

SUPはハワイ発祥のウォータースポーツで、2000年代に世界に広まりました。
大きなボードの上に立ってパドルで漕ぎ進む、というシンプルな乗り物です。

波のあるところではサーフィンのように波乗りもできますが、
波がなくても楽しめるため、湾内や穏やかな海、湖、川でも行われます。

免許は不要で、体力や年齢を問わず始めやすいため、
近年愛好者が急増しています。

楽しみ方も多様で、SUPフィッシング(SUPに乗って釣りをする)、
SUPヨガ、SUPツーリングなどのバリエーションがあります。


釣り人との関係で気になる点

釣り場に入ってくることがある
SUPは漁業関係者やサーファーとのトラブルが報告されている場面もあります。
規制のない海岸では自由に入れるため、釣り人が竿を出しているエリアにも
気づかずに入ってくることがあります。

仕掛けとの絡まりリスク
SUPのフィンは水面下に出ています。
投げ釣りのラインがフィン付近を通るような状況では、絡まる可能性があります。
お互いに気づいていないことが多いので、視野に入ったら早めに対処した方がいいです。

風や潮に流されやすい
SUPは風や潮の影響を非常に受けやすい乗り物です。
意図せず釣り座の近くに流れ着いてくることもあります。
悪意があるわけではないケースが多いです。


安全上の問題

SUPによる海難事故は増加傾向にあります。
海上保安庁のまとめでは、2022年のSUPによる海難事故は年間70人と過去最多を記録しました。
離岸流や風に流されて岸に戻れなくなるケースが多いとされています。

ライフジャケットの着用や、足とボードをリーシュコードでつなぐことが
推奨されていますが、知識不足のまま始める人も少なくありません。

国内の統括団体として日本スタンドアップパドルボード協会(SUPA)があり、
海上保安庁と連携して安全普及活動を行っています。


店長の結論

悪意はないことが多いですが、距離感は大事です

SUPに乗っている人は、釣り人の邪魔をしようとしているわけではありません。
ただ、免許不要で手軽に始められる分、ルールやマナーの認識が追いついていない人も多い。

釣り場でSUPが近づいてきたときは、
声をかけて仕掛けの存在を知らせるか、仕掛けを回収するのが現実的な対応です。

SUPフィッシングをやっている人は逆に釣りの事情をよく知っているので、
意外と話が通じやすいこともあります。


SUPの安全に関する情報は日本スタンドアップパドルボード協会(SUPA)公式サイトおよび海上保安庁のSUP安全情報ページをご参照ください。