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投げ竿(投げ釣り用ロッド)の選び方|釣り方と用途から選ぶ完全ガイド

砂浜や堤防から仕掛けを遠くに投げ、底にいる魚を狙う「投げ釣り」。シロギス・カレイ・ハゼなど、日本の海岸で古くから親しまれてきた釣りです。

投げ竿はリールやルアーロッドとちがって、「号数」「長さ」「継ぎ方」という3つの軸で選ぶのが基本。でも実は、**最初に決めるべきは「どんな釣りをするか」**です。同じ「投げ竿」でも、シロギスの引き釣りとカレイの置き竿では、向いている竿がかなり変わってきます。

このページでは、釣り方ごとに「どんな竿を選べばいいか」を整理してから、具体的な選び方に入ります。


まず自分の釣りスタイルを確認しましょう

持ち竿で動く釣り(シロギス引き釣りなど)

竿を手に持ち、仕掛けを引きながら魚を探すスタイルです。シロギスの引き釣りが代表で、1日中キャストとリトリーブを繰り返します。

向いている竿: 軽くて感度が高いもの。並継ぎの上位モデルが特に力を発揮します。竿が重いと腕が疲れますし、感度が低いとシロギスの繊細なアタリを見逃します。

置き竿で待つ釣り(カレイ・ぶっ込みなど)

仕掛けを遠投したら竿立てに置いて、アタリを待つスタイルです。カレイ釣りやぶっ込み釣りがこれにあたります。複数本並べることも多い。

向いている竿: 遠投性能と丈夫さが優先。仕舞寸法が短い振出モデルは複数本持ち運びやすく、置き竿スタイルと相性がいいです。

ちょい投げ・近距離の釣り(ハゼ・堤防・ファミリー)

大きく振りかぶらず、近〜中距離に仕掛けを投げる釣りです。ハゼや小物をターゲットにする夏の堤防、子どもと一緒の海釣り公園などがこれに当たります。

向いている竿: 2〜3.5m程度のショートモデル。短い分、振り抜きが軽く取り回しがよいため、子どもや女性、釣り初心者でも扱いやすいです。

まだ決まっていない・とにかく始めたい

釣り始めたばかりの方はこちらが多いと思います。号数25〜27号の振出4m前後モデルから始めるのが正解です。持ち竿にも置き竿にも対応でき、電車釣行にも向いています。


投げ竿を選ぶ3つの軸

① 号数(おもりの重さ)

投げ竿の「号数」は、適したオモリの重さを示しています。

号数 オモリの重さの目安 向いているシーン
10〜20号 軽め 堤防・河口のちょい投げ・ハゼ釣り
25〜27号 標準 サーフ・堤防の本格投げ釣り全般
30〜33号 重め 本格サーフの遠投・競技

迷ったら25〜27号を選んでください。 サーフでも堤防でも使えて、シロギスにもカレイにも対応できる汎用性があります。


ダイワとシマノで「号数の表記」が違います

同じ「25号対応」の竿でも、メーカーによって型番の書き方がまったく異なります。これが最初の混乱ポイントです。

ダイワは号数を数字そのままで表記します。「25-405」なら「25号・4.05m」です。シンプルでわかりやすい。

シマノは独自のアルファベットコードを使います。 号数をアルファベットに置き換えて、長さとセットで表記します。「405EX」なら「4.05m・25号対応」です。

シマノ記号 対応号数(目安)
JX 10号
HX 15号
GX 20号
FX 23号
EX 25号(標準的な入門〜ミドル)
DX 27号(汎用性の高いミドル)
CX 30号(本格サーフ向け)
BX 33号
AX 35号

また、末尾に「T」がつくのが振出モデルです。「405DX-T」は「4.05m・27号対応・振出」という意味になります。ダイワも同様に**振出には「T」**がつきます(例:「プライムサーフT」「トーナメントサーフT」)。

店長に確認したところ「シマノのEXとダイワの25号はほぼ同じと思っていい。ただ適合範囲の幅が微妙に異なるモデルもあるので、詳しくは各製品の仕様表を見てほしい」とのことでした。大まかにはEX≒25号、DX≒27号、CX≒30号で覚えておけばほぼ問題ありません。

葵ちゃん

② 並継ぎと振出の違い

ここが投げ竿選びで一番迷うポイントです。単純に「どちらが良い」ではなく、釣り方と移動手段で選ぶのが正解です。

並継ぎ(なみつぎ)

穂先・胴・バットの3本を継いで1本にするタイプ。

  • 竿の曲がりが設計通りに出るため、キャストフィールと飛距離に優れる
  • 感度が高く、100m先のシロギスのアタリも手元に伝わりやすい
  • 仕舞寸法が140cm前後になるため、専用ロッドケースが必要
  • 上位モデルのほとんどが並継ぎ。本格的にシロギスの引き釣りをやる人の主流
  • 塩抜きが簡単で、メンテナンスしやすい

当サイトのレポーター・マクミランさんはダイワ トーナメントプロキャスターAGS 27-405(旧モデル)を使って湘南サーフのシロギス引き釣りをしています。「1日中振り続けても疲れない軽さと、100m以上先のアタリがわかる感度が両立している。これを使ってから並継き以外に戻れなくなった」とのこと。現行の後継モデルはトーナメントプロキャスターAです。

葵ちゃん

振出(ふりだし)

細い節を伸ばして使うタイプ。仕舞寸法が短く、コンパクトに収納できます。

  • 仕舞寸法が60〜70cm程度で、電車釣行や複数本の持ち運びに便利
  • 置き竿スタイルで複数本並べるカレイ釣りやぶっ込み釣りに向いている
  • 上位モデルは遠投性能も十分で、並継ぎほどの差は感じにくくなってきた
  • ガイドが固定されていないため、毎回向きを揃えて固定する手間がある
  • 節の内部に水や砂が入りやすく、塩抜きは丁寧に行う必要がある
並継ぎ 振出
向いている釣り シロギス引き釣り・競技・本格遠投 カレイ置き竿・ぶっ込み・複数本運用
携帯性 △(ロッドケース必要) ◎(コンパクト収納)
飛距離・感度 ○(上位モデルは十分)
メンテナンス ◎(塩抜きが簡単) △(節の中まで気を使う)

③ 長さ

長さ 特徴 おすすめシーン
2.5〜3.5m 取り回しがよい 堤防・河口のちょい投げ・子どもと一緒・ハゼ釣り
3.85〜4.05m 汎用性が高い サーフ・堤防どちらでも
4.25m以上 遠投特化 本格サーフ・競技・カレイ置き竿

長ければ遠くへ飛びますが、その分振るのにパワーが必要です。自分の体格・腕力に合った長さを選ぶことも大切です。


【ショートモデル】ちょい投げ・ハゼ・堤防・ファミリーに

「堤防でハゼを釣りたい」「子どもと一緒に海釣り公園デビュー」という方へ

葵ちゃん

全長2.5〜3.5m程度の短めモデルです。入門クラスの派生ラインナップとして各社が展開しています。

こんな方に

  • 子どもや女性、初めての方が使う1本
  • 堤防・河口・海釣り公園でのちょい投げ・ハゼ釣りがメイン
  • 近距離〜中距離を手返しよく釣りたい方
  • 電車・徒歩での釣行が多い方

特徴

短くて軽いため振り抜きが楽で、混雑した堤防や海釣り公園でも周囲に気を使わずキャストできます。ハゼやメゴチ・小物の手返し釣りにちょうどよく、秋の河口ハゼ釣りにも定番の選択肢です。

オモリ負荷は10〜20号が中心で、重いオモリの遠投には向きません。「本格サーフで100m飛ばしたい」という用途には向きませんが、近距離の釣りを楽しく続けるには十分な性能があります。

夏のハゼ釣りは近距離でよく釣れるので、長くて重い投げ竿より短いモデルのほうが手返しよく楽しめます。子どもに持たせるなら2.5〜3m前後がちょうどいいサイズ感です。

葵ちゃん

代表的なモデル

  • シマノ ホリデースピン ショートモデル 250JXTS〜335GXTS(実売 4,000〜7,000円)
  • ダイワ リバティクラブ ショートスイング 10号-240〜20号-360(実売 4,000〜7,000円)

【入門クラス】まずはここから|予算1万円以内

「投げ釣りを試してみたい」「続けられるか不安」という方へ

葵ちゃん

こんな方に

  • 釣りが初めて、または久しぶりに再開する方
  • サーフや堤防で本格的な投げ釣りをひとまず体験したい方
  • とにかく予算を抑えて始めたい方

特徴と正直なところ

グラスファイバー素材やカーボン混紡で作られており、多少乱暴に扱っても折れにくい頑丈さがあります。感度・軽さはミドルクラス以上に劣りますが、投げ釣りの基本を体験するには十分です。

リールとのセット販売品もあり、1つ買えばすぐ始められます。ただしセット品のリールは性能が低いことが多いため、続けるつもりがあれば早めにリールだけ単品でグレードアップするのがおすすめです。

わたし正直に言います。入門クラスで釣れないわけではないです。でも1〜2シーズン本気でやると「もっと飛ばしたい」「アタリがわからない」という壁にぶつかります。「釣りを続けるつもりなら、最初からミドルクラスを選ぶのがコスパ的に正解」というのが本音です。

葵ちゃん

代表的なモデル

  • ダイワ リバティクラブ サーフT 25-390・25-405(実売 3,000〜5,000円)
  • シマノ ホリデースピン 25-405(405EXT)(実売 4,000〜6,000円)
  • ロッド+リールセット各種(実売 4,000〜8,000円)

【ミドルクラス】釣りにハマったら次のステップへ|予算1〜3万円

「飛距離を伸ばしたい」「アタリをもっと感じたい」と思ったら

葵ちゃん

こんな方に

  • 入門クラスで釣りの楽しさがわかり、本格的に始めようとしている方
  • シロギス・カレイ釣りに通い始め、飛距離や感度に不満が出てきた方
  • 長く使える1本を選びたい方

入門クラスとの違い

① 軽くて疲れにくい カーボン含有率が上がり、竿が格段に軽くなります。持ち竿で1日引き続けると、その差がはっきり出ます。

② 感度が上がる 手元に伝わる情報量が増えます。シロギスが餌を触っているのか、海藻に引っかかっているのか、底質の変化まで分かるようになってきます。

③ ガイドの精度が上がり、PEラインが使いやすくなる PEラインは飛距離を大幅に伸ばせますが、ガイドとの摩擦が大きいと性能が出ません。ミドルクラス以上になるとガイドの素材・精度が上がり、PEラインの本領が発揮されます。

④ 5〜10年以上使える耐久性 長く使うつもりなら、入門クラスで買い替えるよりトータルコストが低くなります。

振出か並継か

ミドルクラスでは振出・並継の両方が揃ってきます。「持ち竿で動く釣りがしたい」と決まっているなら並継ぎへ、「置き竿・複数本運用・電車釣行」なら振出を選ぶといいと思います。

代表的なモデル

振出モデル(汎用性重視・置き竿にも)

  • ダイワ プライムサーフT 25-405・30-405(実売 10,000〜15,000円)
  • シマノ ホリデースピン 405DX-T・CX-T(実売 6,000〜10,000円)

並継モデル(引き釣り・感度重視)

  • シマノ 26サーフゲイザー(並継)27-405(405DX)(実売 18,000〜25,000円)

【ハイエンドクラス】本気で投げ釣りを極めたい方へ|予算3万円〜

「飛距離・感度・見た目、すべてにこだわりたい」という方へ

葵ちゃん

こんな方に

  • シロギスの競技・トーナメントに参加している・参加予定の方
  • 飛距離の限界を追求したい方
  • 道具を選ぶこと自体も釣りの楽しみのうちだと思っている方

ハイエンドの世界

超高弾性カーボン素材・AGS(カーボンフレームガイド)・精密な調子設計——これらが組み合わさることで、竿の軽さ・感度・飛距離がミドルクラスとは別次元になります。

並継ぎの最上位モデルはシロギスの引き釣りに特化した設計のものが多く、持ち重りがほとんどなく、100m以上先のアタリを手元に鮮明に伝えます。

一方、振出の上位モデルは「パワートルク」系を中心に、ぶっ込み釣り・カレイ・大型魚にも対応できるラインナップが揃っています。「引き釣り専用」ではなく、幅広い釣りに対応したい方はこちらが向いています。

当サイトのレポーター・マクミランさんが使っているのはダイワ トーナメントプロキャスターAGS 27-405(旧モデル)。現行の後継にあたるトーナメント プロキャスターA(2026年3月発売)では新技術V-ジョイントαを搭載してさらに進化しています。「続けるかわからない段階では選ばなくていい」とも言っていました。正直です。

葵ちゃん

通販で買うときの注意点:「ストリップ品」に気をつけて

ハイエンドクラスの投げ竿には、ガイド(糸を通す金具)が最初からついていないモデルがあります。これを「ストリップ品」といいます。

ガイドの種類・位置・個数を自分でカスタマイズしたい上級者向けの仕様で、自分でガイドを選んで装着する前提の製品です。通販サイトでは型番が似ていても、ガイドありとストリップ品が混在しているケースがあります。

はじめて買う方・カスタム経験のない方は、必ず「ガイド付き」の表記を確認してから購入してください。 ストリップ品を買ってしまうと、別途ガイドの購入と装着が必要になります。

ダイワのトーナメント プロキャスターAはガイド付き(AGSガイド糸巻き仕様)のみのラインナップですが、他のハイエンドモデルは商品ページをよく確認する習慣をつけておくと安心です。

代表的なモデル

並継モデル(シロギス引き釣り・競技向け)

  • ダイワ トーナメント プロキャスターA 27-405(希望小売価格 128,000円・税抜)
  • シマノ スピンパワー 405BX+(実売 35,000〜45,000円)

振出モデル(万能・置き竿・ぶっ込み向け)

  • ダイワ トーナメントサーフT(実売 40,000〜60,000円)※振出
  • シマノ サーフランダー 極 405CX(実売 50,000〜70,000円)

まとめ:結局どれを買えばいい?

クラス 予算 こんな人に
ショートモデル 〜1万円 ハゼ・堤防・ちょい投げ・ファミリー
入門クラス 〜1万円 まず体験してみたい・続くか不安
ミドルクラス 1〜3万円 本格的に始めたい・長く使いたい
ハイエンドクラス 3万円〜 競技・飛距離・感度を極めたい

わたしのおすすめは「続けるつもりがあるなら最初からミドルクラス」です。 入門クラスは体験には十分ですが、真剣にやり始めると1〜2シーズンで壁にぶつかります。買い替えコストを考えると、ミドルクラスから始めるほうが結果的に無駄がありません。


投げ竿と合わせて揃えたいもの


よくある質問(FAQ)

Q. 投げ竿とルアーロッドは何が違うの?

投げ竿は重いオモリ(15〜33号=約56〜124g)を遠投するための竿で、ルアーロッドとは根本的に設計が異なります。兼用はできません。特に投げ竿でルアーを使うと破損の原因になりますので注意してください。

Q. シマノとダイワで号数の表記が違うのはなぜ?

ダイワは号数を数字そのままで表記します(例:25-405 = 25号・4.05m)。シマノは独自のアルファベットコードを使います(例:405EX = 4.05m・25号対応)。おもな対応はEX=25号、DX=27号、CX=30号、BX=33号です。また末尾に「T」がつくのが振出モデルで、これはダイワ・シマノ共通のルールです。

Q. 並継ぎと振出、どちらを選べばいい?

釣り方と移動手段で選んでください。シロギスの引き釣りなど持ち竿で動くスタイルには並継ぎが向いています。感度と飛距離に優れ、上位モデルはほぼ並継ぎです。カレイ釣りや複数本の置き竿、電車釣行には振出が向いています。仕舞寸法が短くコンパクトに収納でき、持ち運びが楽です。

Q. 堤防と砂浜、どちらでも使えますか?

基本的に同じ竿で使えます。ただしサーフは遠投が必要な場面が多く、長め(4m以上)・やや重め(27〜30号対応)が向いています。堤防中心なら25号・4m前後が扱いやすいです。

Q. 子どもと一緒に投げ釣りをしたい場合は?

2.5〜3.5m程度のショートモデルがおすすめです。シマノのホリデースピン ショートモデルやダイワのリバティクラブ ショートスイングが定番です。重い竿はキャスト時に危険ですので、投げる動作は必ず大人がサポートしてあげてください。

Q. ハゼ釣りにはどんな竿を選べばいい?

夏〜秋のハゼは近距離でよく釣れるため、2〜3m程度のショートモデルか万能竿が向いています。オモリ負荷10〜20号程度のモデルで十分で、長くて硬い本格投げ竿よりも手返しよく楽しめます。秋が深まり水温が下がってハゼが沖に移動する時期は、本格的な投げ竿タックルで遠投すると有利になります。

Q. 竿は何本持てばいい?

まずは1本でOKです。慣れてきたら、アタリを待つ間に複数本並べる「置き竿スタイル」のために2〜3本に増やす方が多いです。そのとき振出モデルは持ち運びが楽なので便利です。

Q. PEラインとナイロンライン、どちらを使えばいい?

飛距離を重視するならPEラインが有利ですが、ガイドの性能が低いと効果が出にくいです。入門クラスの竿ではナイロン3号から始めて、ミドルクラス以上に移行したタイミングでPEへの切り替えを検討するのがスムーズです。

Q. 通販で買うときに「ストリップ品」に注意とはどういうこと?

ハイエンドクラスの投げ竿には、ガイド(糸を通す金具)がついていない「ストリップ品」があります。これはガイドの種類・位置を自分でカスタマイズしたい上級者向けの仕様です。通販では型番が似ていてもガイドありとストリップ品が混在しているケースがあるため、初めて買う方や改造経験のない方は必ず「ガイド付き」の表記を確認してから購入してください。

Q. 使い終わったあとのお手入れは?

釣行後は必ず真水で竿全体を洗い流してください。並継ぎは節を外してそれぞれ洗えるので塩抜きが楽です。振出は節の内部に水や塩が残りやすいため、伸ばした状態でしっかり水をかけ、完全に乾かしてから収納してください。ガイドのリングにひびや傷がないかも定期的に確認を。

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